記憶の森山大道

森山大道さんの「犬の記憶」のオリジナルを手に入れた。
数がそんなに無いそうで稀少本の類に入るそうです。
森山さんの写真は媚びてない印象がある。制作者はお客の目を気にしてしまい、カッコよく、可愛くを意識しがちだが、森山さんの作品からはそんな媚が無く見える。
2010年頃だったか作品を大阪の国立国際美術館まで見に行った記憶がある。それまで写真といえば篠山紀信さんなどのイメージが有り、カラーで派手々で有名人ばかりを激写!って感じだったが、森山さんの作品はおどろおどろしく、決してきれいとは言えず、何を撮影しているのかさえよくわからない作品もあったように思う。
でもそれが良かった。適当にさえ写ったように見えるその作品に共感が持てて、カメラを始めてみようかと思える程。実際、森山大道さんに影響を受けた人は多いと聞くし、評価されているからその影響力はすごい。
本題に戻りますが、「犬の記憶」という本は最初の2,3ページをめくってかなり引き込まれた。暗い文章表現が続き、写真が更にそれを助長している。個人的には音楽も映画も芸術もハッピーエンドより憂鬱になるくらいのバッドエンド派だ。素晴らしい作品なので、ついでに文庫本も買ってしまおうというということで、購入してみると、オリジナルに掲載されている写真と文庫本(装丁:粟津潔)の写真が全然内容がちがうからびっくりした。
文章的には難解な箇所もあったが、何より、写真作品さながらの暗さが際立っていてイメージができやすかった。
幼少の頃の記憶からはじまり、写真家として成功する入り口に立ったあたりまでが記録されており、最初期の記念碑的な作品です。
永久保存版の間違い無しのおすすめ本です。

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