そごう西武のあの日Vol.10~生き残りをかけて~

今の日本は少子化が大きな問題となっている。子供の数が減り続けている以上、こども関連の市場規模が減り続けるのは当たり前だ。
各玩具メーカーも昔懐かしの玩具やハイテク玩具の開発を行い、ユーザーの年齢層を広げる作戦に出ているように思う。

百貨店の玩具売場は1980年代と比べると縮小傾向にあり、売り場面積もかなり小さくなったと思う。
私が子供だった1980年代初頭は玩具売場と言えばかなり広いイメージがあった。
(私の身長が大きくなったのもあるかもしれないが)
そごう神戸店の玩具売場で働き始めた2002年頃、よくお客様から「おもちゃ売り場、こんだけ??」「小さい玩具売場だね」「ちっさ!」と驚きと共によく言われたもんだ。

少子化に加えて、Amazon等のECサイトの台頭、家電量販店、トイザらスなどの10~20%OFFの金額で販売されては定価で販売している百貨店はなかなか勝ち目はない。

例えば定価が1,100円(税込み)のミニカーがあったとしたら、百貨店では1,100円だけど、家電量販店、ネット通販では770~880円で販売される。
この差は大きい。
人間の心理はどうしても得する方を選ぶようになっている。300円も安かったら、野菜、果物、文庫本が買えるという思考回路になる。
百貨店の販売員の接客が素晴らしく丁寧でも料金的に安い方を最終的に選ぶ。それが現実だ。
私が百貨店で勤めていた頃、知り合いからこんな事を言われた。
「百貨店で商品を確認してから、トイザらスやAmazonで買う」これは正直で辛い言葉だ。
丁寧な接客で商品を教えてもらってからネット通販で購入するという賢いやり方だ。ネット通販では商品を手にとって見ることができないデメリットを百貨店の接客がカバーするのだ。

そんなこんなでなかなか定価販売の百貨店に勝ち目の無い経済、社会状況だけど、ここで私がどうすれば百貨店の玩具売場が生き残れるか?を考えてみた。

ズバリ!
オリジナル商品の開発と販売だ!
残された道はこれしかない。
お客からよく素晴らしい接客をする販売員から購入したいという言葉を聞くが、私からすれば「嘘」でしかない。綺麗事ではこの競争は勝てない。
どこに行っても同じ商品が並んでいるなら、地道にオリジナル商品を開発発売してやっていくしかない。
そのためにもマーケティング部を設立し、玩具商品開発の為の商品企画部を作るしかない。
商品企画部では中途半端な人材を集めるのでは無く、美術系デザイン系の一流大学を卒業した人材を中心に採用するか経験者を入れる。
マーケターの場合はできれば経験者を採用し、既存のスタッフより高額な給与を用意した方が良い。
これは将来の為の投資だ。

このマーケターと商品企画部の出した商品を発売して感触を見てみよう。
社長の意見はあまり反映しないほうが良いだろう。
商品の宣伝はWebマーケターを採用しSNS、リスティング広告、プレスリリースなどを利用しよう。

これで生き残れるのではないか?

まずは人気YouTuberとコラボしてぬいぐるみを作ろう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です