希望の春

世間では春の香りが漂ってきている。気温も温かくなり桜もちらほらと咲き始め、入園、入学、就職等、新たな息吹を感じる事が出来て希望の春というに相応しい景色が漂う。そんな景色を眺めるとわくわくせずには居られない。アラレちゃんの如く「わくわく」するのであった。

しかし、Mr.Unisexはこの時期の春の香りを嗅ぐと心に重くのしかかる最悪な思い出がよみがえる。それは2011年春の事だ。

10年近く務めた会社を退職し専門学校に行き直して、その専門学校の紹介で契約社員としてWeb制作の仕事をしていた。その契約が切れる2011年3月。Mr.Unisexは焦っていた。仕事がねぇ!色んなサイトで検索して応募し、面接までいくが、経験の浅いMr.Unisexに仕事なんてまわって来ない。「ジーザス!!」契約の切れる3月31日迄には見つけなくては。そんな思いで必死に作ったポートフォリオを抱えてやっと採用が決まったWeb制作会社のA社。

「俺にも春がキターーーー!!」と思ったのもつかの間。4月の初日の出勤の日に会社全体の雰囲気で「この会社は大丈夫か?」と思ってしまった。

Mr.Unisexは社員のなんとなくユルイ雰囲気に焦燥感を抱いてしまったのである。

そんなMr.Unisexの思いは的中した。勤務中に奥の部屋で寝ている社員。まともに話ができない社員。遅刻が当たり前の社員。遅刻が当たり前の社員が遅刻をした社員を叱責してる風景。当日に寝坊をしてメーリングリストに休むメールを流してそのまま休む社員。打ち合せ用の資料の作成を頼まれ、必死に資料を作っても、打ち合わせに遅刻する上司。何でもない仕事を徹夜でやる企業体質。定時にタイムカードを押させて残業させる企業体質。寝ずに作業しないと間に合わないスケジュール管理。

「こんな会社が成長するわけねぇーーーーー!!!」「成長したとしてもこんな会社嫌だ!」

いわゆる「ブラック企業」だった。

半年後に退社した事は言うまでもない。逃げることも大切なのだ。

初出勤の日に感じた焦燥感は見事に的中しMr.Unisexの持論である「困った時は直感を信じる」の大切さを改めて確認をした。

この頃にリリースされ、この時の自分自身を励ます意味でも大切に聴いていた素晴らしいアルバムFoo Fightersのウェイスティング・ライトもトラウマアルバムとなってしまった。

でもしかし、この時の経験は今のMr.Unisexの握り締められたこの熱い拳に込められ、素晴らしい春を迎えることが出来るように精進するしかないのであ~る。

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